【村長コラム】2021年、村の人口が増えました。

村の挑戦

2022年2月7日

根羽村の人口は1955年(昭和30年)の3,282人をピークに減少の一途をたどってきました。1975年(昭和50年)には2,000人を、2015年(平成27年)には1,000人を割り込みました。高度経済成長期から村外への人口流出が大きな課題となっており、その間様々な取り組み を行いながら村づくりが進められてきました。

そうした中で、2021年1月〜12月の長野県内の年間人口増減の発表があり、根羽村は総人口855人で、自然増減数が△8人、社会増減数が18人で前年対比10人の人口増となりました。県内で人口増となったのは、当村を含め5町村のみで、大変うれしい結果となりました。

村づくりを考える時、地域の中で働き方や場所などの「雇用」、村内でお金を回す「経済」、医療や福祉、教育などの「環境」の地域内循環と、矢作川を中心とした流域や都市部との「流域連携」の相互補完による村づくりを進めてきました。そして持続可能な地域を作るため、根羽村の最大の資源である森林を活かした「トータル林業」や「サスティナブルな森林づくり」、義務教育学校の開校、子供達の思いを形にする様々な学びの環境づくり、矢作川の流域連携の取り組み、多くの人と人との関係づくりなど、村民の皆さんや関係する皆さ んと一緒になって取り組んできました。

こうした取り組みの中で、一番大切なのはそこに住む人たちが自分達の住む地域に「誇り」と「自信」を持って活き活きと生活できること、そ してそのことを次世代に引き継いで行くことだと思います。三年前、昔にぎやかだった盆踊りを復活させたいとの熱い思いから「昭和とレトロ」をテーマに、若者を中心に様々な仕掛けで盆踊りが盛り上がりました。翌年からコロナの影響で開催はままならずとも、多くの世 代からの意見を載せた地元記事満載の情報誌の発行や、CATVでの番組製作放映、ドライブインシアターの開催など、村民の皆さんの笑顔があふれていました。最近では、高齢者の皆さんがタブレットを使いこなしている姿も多く見かけられます。村を思う多くの若者や高齢者の皆さんはじめ多くの村民の皆さんが、いろいろなことに一緒になって取り組めている なあってつくづく感じます。  

持続可能な地域づくりには、次世代を担う子供達をここで育てたいと思える環境作り、住んでいる人たちが楽しいと思える環境作り、そして自分も何かに参加したいと思える環境作りがとても大切であると同時に、そこに住む人たちが常に前向きに変わって行くことが大切であると改めて感じている今日この頃です。

根羽村村長
大久保 憲一
TOP